たんぱく質の働き
たんぱく質は⼈体を形作る筋⾁・⾻・⽪膚・⽑などの構造に不可⽋であり、⽣物にとって極めて重要な栄養素です。そんなたんぱく質にはどのような種類があり、⾝体の中でどのような役割を果たしているのでしょうか。
まずたんぱく質の1つに、コラーゲンというものがあります。これは、肌の若さや健康を保つために重要なことで知られていることが多いと思います。そのため、ほとんどの人がコラーゲンは肌に存在していると思われていると思います。でも実は、特に多く存在しているのが腱や靭帯で、内臓や⾎管にも存在しているのです。そんなコラーゲンは⼈体の全たんぱく質の1/3を占めていて、⽣物の体内が活動しやすくなるように働いてくれています。他にも筋⾁にはミオシンとアクチンというものがあります。 これは筋⾁の収縮性に関わっています。
筋⾁を積極的につけようとしている⽅の中には、トレーニング後にたんぱく質を摂ったり、ささみなどを意識的に⾷べたりする⽅がいるのではないでしょうか。たんぱく質は、運動終了後、できるだけ早い時間帯に摂取したほうが効果的であるといわれています。さらに、糖質も同時に摂取することで、たんぱく質合成効果が高められることが知られています。そのためたんぱく質を良いタイミングで摂ることは、より質の良い筋⾁を作ることに繋がっているということになります。このようにたんぱく質は私たちの⾝体の様々な部位に存在して、⾝体の中で活動を活発にしたり、私たちが実際に感じることができる筋⾁や肌の質を良くしたりしてくれます。これらのことからたんぱく質は“⽣命現象”を担う栄養素といわれています
現代人はたんぱく質不⾜?!
たんぱく質は、主に⾁、⾖、卵、⿂に多く含まれ、1 ⽇に必要なたんぱく質量は、年代別に表1のように定められています。
現代人はタンパク質が不足しているともいわれています。忙しい朝はコーヒーだけ、シリアルだけ、パンだけで済ませてしまっている人、ダイエットをしているから、食事の全体量を減らしている人、などは1日のタンパク質量は足りていません。
⼀般的に、1⽇3⾷しっかり⾷べていれば極端に不⾜することはありません。1⽇の活動量、運動量が多く、⾷事の量が多い⼈は基本的にたんぱく質必要量を簡単に摂ることができますが、活動量が少ない⼈や⾼齢者などは少し意識して⾷事をすることも⼤切です。表2のたんぱく質を含む主な⾷材を参考にしっかりと摂るようにしましょう。
たんぱく質が不⾜してしまうと…
たんぱく質が不足すると、筋⾁や⾻、髪などの成⻑が妨げられたり、体⼒の低下などが起きてしまいます。さらにたんぱく質は⾝体の⽔分(成⼈では約60~65%を占める)を除いた重量の半分以上を占めています。巨⼤分⼦であるたんぱく質は、体内の細胞を区切っている細胞膜へ圧⼒をかけることで、⽔分⼦の流れの調節も⾏っています。そのためたんぱく質摂取量の低下により、⾎液中の⽔分が組織の間に流れ出てしまうことでむくみの原因にもなるのです。また、たんぱく質を構成するのはアミノ酸という物質です。アミノ酸には体の中では作られない必須アミノ酸があり、これらは食事から摂らなければなりません。普通にたんぱく質を摂取していれば不⾜することはありませんが、カラダの構成成分となるたんぱく質をしっかり摂ることが⼤切です。
鶏ささみと小松菜の卵炒め
材料(2〜3人分)
- 鶏ささみ 100g
- 料理酒 小さじ1
- 片栗粉 小さじ2
- 小松菜 1/2束(200g)
- 卵 3個(150g)
- 油 適量
- ☆しょうゆ 大さじ1
- ☆料理酒 大さじ1
- ☆みりん 大さじ1
- ☆マークの調味料はあらかじめ合わせておく。
作り方
①鶏ささみは、筋を取り、少し薄めのそぎ切りにし、ポリ袋に入れる。料理酒、片栗粉を入れ、揉み込んでおく。
②小松菜は4cm程度に切り、卵は溶いておく。
③フライパンに油をしき、卵を半熟程度まで炒め、皿に上げる。
④もう一度油をしき、鶏ささみ、小松菜の茎、葉の順で加え炒める。
⑤鶏ささみに火が通った後、卵をフライパンに戻し、混ぜる。
⑥☆であわせておいた調味料を加え、火を止める。
⑦皿に盛る。
栄養のポイント
たんぱく質×ビタミンC→たんぱく質の吸収促進
たんぱく質
鶏ささみ肉や卵に多く含まれます
ビタミンC
小松菜に多く含まれます
<一人分の栄養素>
熱量:160kg たんぱく質:15.8g 糖質:7.0g 炭水化物:6.0g 食塩相当量:1.1g
18歳以上女性の1/3日分をクリア!