みなさんは旬の食材を意識しながらお買い物をすることはありますか？｢旬｣とはその食材がたくさん取れることに加え、味が最も良い時期のことを言います。
蒸し暑かった夏も終わり、食欲の秋がやって来ますね。そこで、秋にはどのような旬の食材があるのか栄養面に触れながら紹介していこうと思います！
野菜類
秋野菜には、さつまいも・れんこん・ほうれん草などの免疫力を向上させ体調を整える効果があるものや、疲労回復に優れた野菜がたくさんあります。
秋野菜には次の栄養素が豊富に含まれています。
⚫︎βグルカン
βグルカンには善玉菌を増やして、腸の活動を活発にし、病原菌による感染を予防する働きがあります。そのため、免疫力向上に効果的な栄養素となります。
⚫︎ビタミンC
ビタミンCもβグルカンと同様に、免疫力の向上が期待できます。ビタミンCは、(体内に侵入したウイルスや細菌と戦う）「白血球やリンパ球に」多く含まれていることから、ビタミンCを摂取することによって、免疫機能が強化されます。
βグルカンとビタミンCが豊富に含まれる野菜はさつまいもやれんこんです。
⚫︎ビタミンB1
ビタミンB1には、糖質を変換し代謝を上げるための手助けをするはたらきがあります。
ビタミンB1と一緒に摂取したいのが、鉄です。鉄には血流を良くする働きがあり、体温上昇・貧血予防などの効果が期待できます。
おすすめの野菜は、ほうれん草です。ほうれん草にはビタミンB1も鉄も多く含まれており疲れを感じた時には積極的に取り入れてみましょう。
キノコ類
秋に旬を迎えるキノコは多く、マツタケ・シイタケ・シメジ・マイタケ・ナメコなどがあります。ほとんどのキノコはスーパーでよく見かけますね。
キノコは次のような栄養素が豊富に含まれています。
⚫︎ビタミンD
キノコは植物性食品の中では珍しく、ビタミンDを含んでいます。特に、日光を浴びて育ったキノコはビタミンDの含有量が高まります。ビタミンDはカルシウムの吸収を助け、骨の健康を維持するのに重要です。また、免疫機能の向上や、骨粗しょう症の予防にも寄与します。
⚫︎抗酸化物質（エルゴチオネインなど）
キノコにはエルゴチオネインという強力な抗酸化物質が含まれています。抗酸化物質は体内の酸化ストレスを減少させ、細胞のダメージを防ぐ働きがあります。これにより、老化の進行を遅らせたり、心血管疾患やがんのリスクを軽減する可能性があります。
魚
秋に旬の魚といえばサンマ・サバ・サケ・カツオなどがありますが、その中でも今回はサンマについて詳しく紹介していこうと思います！
⚫︎DHA ・ EPA
DHAとEPAはサンマをはじめとする青魚に多く含まれています。どちらも悪玉コレステロールを減らす働きがあり、DHAにはさらに高血圧を予防したり睡眠の質を改善したりする効果も期待できます。「脂っぽい」という特徴がありますが、サンマから出る脂は健康に良いとされているので積極的にとることをおすすめします。お刺身や煮物にして汁ごと食べると栄養素を余すことなくとることができます。
⚫︎ビタミンB群
ビタミンB群の中でもサンマに特に多く含まれているのはビタミンB12で、他の青魚の約3倍と言われています。
ビタミンB12は貧血気味の方におすすめです。また、ビタミンB6はタンパク質の代謝に関わるので、皮膚や髪の毛を健康に保つのに役立ちます。
⚫︎タンパク質
タンパク質は三大栄養素のひとつで筋肉や血液が作られる際に必要な栄養素です。毎日活動する上でのエネルギ一源にもなっています。サンマは必須アミノ酸をバランスよく含んだ良質なタンパク質を持ち、体内で効率よく利用されます。健康や美容には欠かせない食材です。
果物
梨・ブドウ・柿・リンゴ等々これらは秋が旬の果物です。なかでも柿は栄養価が高く、様々な病気を予防する効果があるため、柿に含まれる栄養素を紹介します。
⚫︎ビタミンC
柿にはミカンの約2倍のビタミンCが含まれており、柿を半分～1個食べると1日で推奨されるビタミンCを摂取することができます。
コラーゲンの生成にはビタミンCが不可欠であり、皮膚の健康を保つ働きがあります。また、柿に含まれるビタミンCは副腎皮質ホルモンの合成を促進する作用があり、ストレス対策にも効果的です。
⚫︎タンニン
タンニンとはポリフェノールの1種で、柿の渋みのモトとなる栄養素です。強い抗酸化作用があるため、身体の酸化が原因で起こる老化や動脈硬化の予防をすることができます。
殺菌・消臭効果やアルコール分解作用があるため、虫歯・口臭予防や二日酔いにも効果があります。
⚫︎B-カロテン
B-カロテンは、カロテノイドという黄色やオレンジ色の色素成分に分類される栄養素です。抗酸化作用を持っているためタンニン同様に、老化予防やがん予防に効果があります。また、夜間や暗い場所で視力が低下する夜症の予防や改善にも効果が期待されます。