貧血とは
貧血は、血液に含まれる赤血球やヘモグロビンの量が基準値を下回った状態を指します。
正常値(参考値)を下回った場合を貧血と考えましょう。
赤血球やヘモグロビンは体に酸素を運搬する大切な役目を担っているため、減少すると体が酸欠状態になり、息切れや動悸、めまいなどの症状を引き起こします。
貧血にはたくさんの種類があり、中でも最も多いのは「鉄欠乏性貧血」です。これは鉄の摂取不足、胃酸欠乏による吸収不良、慢性の出血、成長期などによる需要の増大などが原因となります。
●こんな人は鉄欠乏かも?
①女性
☑生理や出産で出血する
☑妊娠で胎児に鉄が大量に送られる
②子ども・胎児
☑成長や発達に鉄を必要とする
③激しい運動をする人
☑筋肉・酸素・エネルギーをつくるのに鉄を必要とする
☑赤血球が足でつぶれる
☑汗で鉄が出ていく
スポーツ性貧血って?
スポーツをする人は一般の人に比べて鉄を損失してしまう機会が多くあります。スポーツをする人に関与する貧血は大きく分けて3つあります。
①循環血漿量の増加によって起こる希釈性貧血(みかけの貧血)
②運動によって赤血球は破壊されて起こる溶血性貧血
③消化管などからの出血、発汗、月経血などによって鉄の損失に対するたんぱく質や鉄の摂取不足が原因となる鉄欠乏性貧血
に分けられます。このなかでも鉄欠乏性貧血が最も多く、最大酸素摂取量、持久力の低下などにつながります。
スポーツ性貧血を予防するためにはバランスの取れた栄養素の摂取が不可欠で、特にヘモグロビン合成にかかわる鉄とたんぱく質の摂取が重要です。
貧血予防のポイント
貧血を予防するためには食事から鉄分を摂取することが重要です。食品には肉や魚などの動物性食品に含まれるヘム鉄と、野菜や海藻などの植物性食品に含まれる非ヘム鉄の二種類の鉄が含まれています。ヘム鉄の方が非ヘム鉄よりも腸での吸収率が数倍高いと言われています。しかし、非ヘム鉄はヘム鉄と一緒に摂取したり、たんぱく質やビタミンCと一緒に摂取することで吸収率は上がります。
●鉄分が多い食品
●鉄分の吸収を阻害する食品
上記の食品は食べたり飲んだりしていけないものではありません。時間をずらすなどして、紅茶やコーヒーは食事と一緒に飲むのではなく間食時に飲むのがオススメです。
ほうれんそう明太マヨ和え
【材料】(2人分)
- ほうれんそう140g
- エノキ40g
- 明太子30g
- マヨネーズ20g
【作り方】
1.エノキは石づきをとる。
2.鍋にお湯を沸かし、エノキを入れて10秒ほど茹でたら取り出す。次にほうれん草を入れて30秒茹で、冷水にさらし水気を絞る。ほうれん草は5㎝幅に切る。
3.ボウルに明太子とマヨネーズを入れて混ぜ合わせ、茹でたエノキとほうれん草を加えて和える。
4.よく和えたらお皿に盛りつけて、完成。
【栄養のポイント】
明太マヨを和えることでご飯の進む副菜となっています。冬が旬のほうれん草には貧血予防に欠かせない鉄分が豊富に含まれています。このレシピのアレンジとして、ビタミンB1を多く含む豚肉を加えると疲労回復にもつながります。