骨粗鬆症について

骨粗鬆症について

皆さん、骨粗鬆症とはどんな病気かご存知ですか?ここでは、骨粗鬆症とはどんな病気なのか、ならないようにするためにどんな対策をすれば良いのかをお伝えしたいと思います。

骨粗鬆症(こつそしょうしょう)とは?

骨粗鬆症

骨粗鬆症とは、骨密度が低下することにより、骨折しやすくなる病気のことです。 原因として、骨の形成をしてくれるカルシウムやマグネシウム不足、カルシウムの吸収を助けてくれるビタミンD不足などです。また、骨のカルシウムの吸収には運動によるある一定以上の負荷が必要なため、運動不足も原因として挙げられます。

なりやすいのはどっち?

骨粗鬆症になりやすいのは、男性と女性どっちだと思いますか?実は圧倒的に女性の方が多いのです。その理由として「閉経」が関係しています。女性には、女性ホルモンである「エストロゲン」というホルモンが分泌されています。このホルモンは骨が形成するときの「骨吸収」という新しい骨を作る際に古くなったところを溶かして壊す活動を抑制してくれる力があります。しかし、閉経を迎えるとそのホルモンの分泌量が一気に減少します。そのため、「骨吸収」が起きやすくなり、骨粗鬆症になりやすくなります。

骨粗鬆症による危険性

寝たきり

まず、骨粗鬆症は自覚症状がないまま進行をしてしまう病気です。ですから、実際に気づくのは骨折をしてからになります。この骨折はほんの些細な動きでなってしまうため、かなり注意をしなければいけません。さらに、骨粗鬆症の骨折には特徴があり、一度骨折をすると何度も骨折を繰り返す連鎖骨折が起こりやすくなります。そして、連鎖的に骨折が続くことで背骨のバランスが崩れ背中が丸くなることで、食べたものが逆流してくるなどの消化器疾患や呼吸器機能障害、心臓機能の低下の原因に繋がります。また、足の付け根(大腿骨)を骨折すると運動機能などが低下して寝たきりになることが多く、そこから認知症へと進行する可能性がでてきます。

骨粗鬆症にならないために必要な栄養素って?

乳製品

骨粗鬆症にならないためには食事による栄養の摂取がとても大切になっています。予防するためには1回2回の食事だけではなく、普段の食事からしっかりと栄養を取ることが重要です。そこで、どんな栄養を特に摂取するのがいいのかをこれからご紹介します。

①カルシウム
一つ目の栄養素は「カルシウム」です。カルシウムは骨の形成に関わる栄養素として皆さんご存じの方も多いかと思います。そのカルシウムが不足してしまうと骨が十分に成長することができず、骨粗鬆症の原因となってしまうのです。なので、日本人の食事摂取基準(2020年版)によって推奨量として成人1人1日に男性は700㎎~800㎎、女性は650㎎を摂るように設定されています。特にカルシウムが多く含まれている食材は以下のとおりです。

カルシウム

②ビタミンD
二つ目の栄養素は「ビタミンD」です。この栄養素はカルシウムと一緒に摂取することでカルシウムの吸収率をよくしてくれ、骨の密度を増加してくれる役割があります。その結果、骨粗鬆症の予防にも繋がります。しかし不足すると骨は細くもろくなってしまうのです。ちなみにビタミンDは日光浴をすることで体内で生成することができるので栄養の摂取に加えて、15分~30分程度日光浴を取り入れると◎です。特にビタミンDが多く含まれている食材は以下のとおりです。

ビタミンD

③ビタミンK
三つ目の栄養素は「ビタミンK」です。この栄養素は骨を作るためのはたらきをするタンパク質を活性化させ、カルシウムを骨に取り込ませる働きを促進させます。加えて、カルシウムが尿中に排出されるのも防ぐため、骨が破壊されることを防ぐ役割も持ちます。そのため、不足すると骨折の危険性が高まってしまうのです。よってカルシウムとビタミンDと同様に食事によって摂取する必要があります。特にビタミンKが多く含まれている食品は以下のとおりです。

ビタミンK

食生活で気を付けてほしいこと

栄養について詳しく説明した後は、食生活で皆さんに気を付けてほしいことをご紹介します。

①1日三回の規則正しく、バランスの取れた食事をすること
栄養を摂取するにあたって、1日3食しっかり食べることが、栄養を十分に摂取することに繋がります。よって、欠食することは必要なエネルギー及び栄養素が不足する可能性が高まります。ですので主食(ご飯、パン、麺)・主菜(肉、魚、卵、大豆料理)・副菜(野菜・きのこ・いも・海藻)を揃えた食事を取ることでそれぞれの食品に含まれる栄養を摂取することができます。この食事に加えて、カルシウムを多く含んだ食品を取り入れてみましょう。

②適量の牛乳・乳製品を取りましょう
カルシウムを実際どれくらい食べたらいいのと疑問を持つ方もいらっしゃるかと思います。その基準は「食事バランスガイド」というものに1日に摂取する目安量が定められています。数え方は牛乳・乳製品に含まれているカルシウムの量が基準となっていて1つ分が約100㎎。2つ分が200㎎となっています。具体的には
1つ分=牛乳コップ半分=チーズ1かけ=スライスチーズ1枚=ヨーグルト1パック
2つ分=牛乳1本分
というようになっています。カルシウムをしっかり摂取するためにぜひ参考にしてみてください。

栄養指導

最後に

骨粗鬆症と栄養には深いつながりがあります。しっかりと栄養を取ることで骨粗鬆症を予防できるよう普段の食生活から意識していくようにしましょう。そしていつまでも元気な骨を維持していけるようにしましょう。


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